祭りの象徴「御船山車」の車輪復元
江戸時代からの神事・文化を今に受け継ぐ
山口県萩市の重要伝統的建造物群保存地区である港町「浜崎地区」。
毎年8月3日、地域の夏の風物詩となる住吉祭では、浜崎出身者により継承される「地謡組」を乗せた御船山車が、「御船謡」を演唱しながら市内を巡行します。
祭りの象徴でもある御船山車の車輪には、元来、径級の大きな「松」が使用されてきました。
しかし今日では、地域内においてその大きな木材を削りだすことのできる技術が途絶えてしまったため、過去に車輪が老朽化してからは樹脂製の車輪を代用品として用いることで現在までを繋いできました。
地域の誇りである文化を元来の形で伝承していくべく、この度、地域の力を合わせ再び山車の車輪を木で復元いたしました。
車輪に使用する金物は、精密治具・金型設計製作を専門とする株式会社サン精機が、木材には中国山地で育った赤松を使用し、県外の加工技術を繋ぎ合わせ2024年3月に取付・復元作業を実施いたしました。
浜崎御船謡 地謡組
金物設計・製作 株式会社サン精機
木材コーディネート 株式会社萩・森倫館